有馬温泉の宿を子連れで探していると、ふと手が止まることがあります。「12歳以下(乳幼児を含む)のお子様のご入館をお断りしております」——そう書いてある宿が、ひとつではないのです。
有馬は料亭旅館や大人向けの静かな宿が多い温泉地です。そのぶん、子連れを受け入れる宿と受け入れない宿がはっきり分かれています。子連れにおすすめとされる一覧だけを見て予約に進むと、対象外の宿を選んでしまうことがあります。
受け入れている宿8軒と、年齢で断っている宿を、公式サイトの記載で整理しました。
- 赤ちゃん連れなら元湯龍泉閣。子ども向けのサービスが50種類を超え、温水プールとキッズコーナーがあります
- 大浴場でベビーグッズを借りたいなら兵衛向陽閣。ベビーベッドが各大浴場に置かれています
- 子ども料金は宿ごとにまるで違う。同じ小学生でも、大人の70%・半額・365日同一料金と分かれます
- 欽山・中の坊瑞苑・高山荘 華野は年齢で断っています。ただし欽山だけは、子どもが入れる期間があります
有馬温泉の子連れ向けの宿8選【一覧】
| 宿 | 子ども向けの設備・貸出 | 子どもの食事 |
|---|---|---|
| 元湯龍泉閣 | キッズコーナー/温水プール/貸切露天風呂 | お子様御膳(小学生・365日9,900円) |
| 兵衛向陽閣 | ベビーベッドを各大浴場に設置/ベビーバス・ベビーチェア貸出 | お部屋食・ブッフェから選択 |
| 有馬御苑 | バンボチェア/おむつ用バケツ/バスチェア/ベビーソープ | お子様御膳・お子様用プレート |
| 有馬グランドホテル | ガーデンプール/ベビーベッド(2,200円) | お子様料理 |
| 有馬瑞宝園 | — | お子様ランチ(6歳まで)/子供会席(小学生) |
| 月光園 游月山荘 | 姉妹館の貸切風呂も利用可 | 大人に準ずる食事/お子様ランチ風のお重 |
| 御幸荘花結び | ベビーチェアー/ベビーバス/ゆりかご | お子様ランチ/お子様御膳 |
| 亀の井ホテル 有馬 | — | お子様会席(小学生)/お子様御膳(未就学) |
赤ちゃん・小さな子ども連れで選ぶ4軒
元湯龍泉閣|子ども向けのサービスが50種類を超える
有馬で子連れの宿を探すと必ず名前が挙がる宿です。看板に「赤ちゃんも楽しめるお部屋食の宿」と掲げています。
「『小さなお子様連れのお客様にも温泉旅行を楽しんでいただきたい!』と龍泉閣がお子様に優しい宿を目指して20年以上が経ちます。」
「最初は、お子様用グッズのお貸出しから始め、気がつけばご提供できるサービスは50種類を超えるようになりました。」
「オリジナルキッズコーナーや年中楽しめる温水プール、貸切露天風呂など、子供たちも、お父さんも、お母さんも、一日中ずーっと一緒にお楽しみください。」
「お子様は365日同一料金 元湯 龍泉閣では、いつでも安心してお子様とご一緒に旅行をお楽しみいただけるよう、2食付きの小学生でご夕食に「お子様御膳」をお選びいただいた場合のお料金は、365日同一料金9900円(税込)でご提供いたしております。」
注目したいのは「365日同一料金」のほうです。温泉宿は連休や夏休みに料金が跳ね上がるのが普通なので、子どもの分が一定というのは繁忙期ほど効いてきます。
温水プールは「年中楽しめる」とあり、夏だけではありません。
兵衛向陽閣|ベビーベッドが大浴場に置いてある
有馬でいちばん大きな旅館のひとつです。子連れで助かるのは、ベビーグッズが客室ではなく大浴場側にあることです。
「ベビーグッズ ・ベビーバス・ベビーチェアの貸出し(大浴場にて貸出し) ・お子様用「全身シャンプー」(大浴場にて貸出し) ・ベビーベッド(各大浴場に設置)」
「季節の旬会席(レストラン・お部屋食)や炭火焼会席、 50 種類の四季菜ブッフェなど、お選びいただけます。」
脱衣所にベビーベッドがあるかどうかは、赤ちゃん連れの入浴のしやすさを大きく左右します。「各大浴場に設置」と明記している宿は多くありません。
食事もお部屋食・ブッフェ・会席から選べるので、子どもの年齢に合わせて変えられます。
有馬御苑|おむつ用バケツまで借りられる
「お子様用貸出品 ・バンボチェア ・お子様用いす ・おむつ用バケツ ・バスチェア ・お子様用スリッパ ・お子様用食器 ・ベビーソープ」
「大人と同内容のお食事では食べきれないという方は、ご夕食を「お子様御膳」、ご朝食を「お子様用プレート」に変更することも可能です。ご希望の場合は、ご宿泊日の3日前までに必ずご連絡くださいませ。(料金の変更はありません)」
「未就学のお子様向け料理は「お子様ランチ」をご用意しております。」
おむつ用バケツとバンボチェアを貸出品に挙げている宿は珍しく、荷物をひとつ減らせます。
食事の変更は3日前までという締切があります。しかも料金は変わりません。予約後に思い出したら早めに電話しておくのが安全です。
有馬グランドホテル|夏はガーデンプールがある
「ガーデンプールが7/10(金)よりOPEN! 有馬で最大!緑に囲まれたガーテンプールをお楽しみください。」
「貸出品 セットしているサイズ以外の浴衣・スリッパ、救急用品、そばがら枕・低反発枕などの寝具、お子様椅子、ベビーベッド(2,200円)、ヘアアイロン、携帯電話充電器などの電気用品、お祝い用チャンチャンコ 他」
「客室冷蔵庫の飲み物は有料ですか? いいえ、全室・全品無料です。」
ベビーベッドが2,200円の有料である点は、無料で置いている宿と比べると差が出ます。使う予定があるなら予算に入れておいてください。
一方で客室の冷蔵庫の飲み物が全室・全品無料というのは、子連れでは地味に助かります。
子どもの料金の決まり方で選ぶ4軒
有馬で見ていて驚いたのは、同じ年齢の子どもでも宿によって料金の決め方がまったく違うことです。「小学生は半額」と思い込んでいると、見積もりが合いません。
御幸荘花結び|学年で料金が変わる
「高学年は大人の宿泊料の70%、低学年は大人料金50%です。高学年の方の御夕食は大人のお料理をお子様用にアレンジしたものです。低学年のお子様はお子様ランチです。 3才~小学生未満の幼児様は大人の50%です。お料理は『お子様御膳(お子様ランチ)』です。 お料理・お布団等何も要らない幼児様は館内使用料として3,300円頂戴しております。3才未満のお客様は基本的に無料です。(布団・浴衣等何もつきません)」
「お子様用 アメニティ ベビーチェアー、ベビーバス、ゆりかご」
同じ小学生でも高学年と低学年で20ポイント違います。きょうだいで学年が離れていると、見積もりが想像と変わってきます。
3才未満は無料ですが、布団も浴衣も付きません。添い寝が前提です。
月光園 游月山荘|食事の内容で料金が決まる
花結びが「学年」で分けているのに対し、こちらは「何を食べるか」で分けています。同じ年齢の子でも選び方で料金が変わります。
「【12歳以下のお子様で、大人に準ずるお食事の場合】 大人様の70%のご料金 … お食事、寝具(お浴衣、お布団)ともにご用意がございます。 【12歳以下のお子様で、お子様用のお食事の場合】 大人様の50%のご料金 … お食事、寝具(お浴衣、お布団)ともにご用意がございます。」
「大人に準ずるお食事 … 大人様の会席料理(約12品)から、食前酒や八寸など、2~3品を抜いた会席料理 お子様用のお食事 … お子様ランチ風のお重(ハンバーグ・カニクリームコロッケ・えびフライ・神戸牛くわやき・お造り・茶碗蒸し等)」
「客室から月光橋を渡り、姉妹館「鴻朧館」の温泉もご利用いただけます。鴻朧館の3つの貸切風呂はそれぞれにテーマがあり、異なる雰囲気をお楽しみいただけます。」
「お子様ランチ風のお重」に神戸牛のくわ焼きとお造りが入っているのは、有馬らしいところです。よく食べる子なら大人に準ずる会席(70%)という選び方もできます。
宿泊は游月山荘でも、姉妹館の貸切風呂まで使えます。
有馬瑞宝園|年齢で献立が2種類に分かれる
「瑞宝園では次の2種類のお子様用の料理をご用意しております。 お子様ランチ(幼児用) 幼児(6歳まで)のお子様には、エビフライ・ハンバーグなどが付いたお子様ランチがお勧めです。 子供会席(小学生用) 小学生のお子様には、お刺身・お肉料理・茶碗蒸しなどが付いた子供会席です。」
「お子様半額&添い寝幼児無料&オールインクルーシブ」
境目が6歳とはっきりしています。年長さんと小学1年生では、出てくる料理が変わります。
亀の井ホテル 有馬|就学前かどうかで分かれる
「お子様向けのお食事 【お子様会席】 小学生のお子様のお料理 販売期間 通年 ※写真はイメージです。 【お子様御膳】 未就学のお子様のお料理 販売期間 通年 ※写真はイメージです。」
「6歳まで」ではなく「未就学かどうか」で分けています。どちらも通年なので、季節を問わず頼めます。
子どもが泊まれない宿もある
有馬には、年齢を理由に子どもを受け入れていない宿があります。予約サイトの一覧に並んでいても、公式サイトを開くと最初のほうに書いてあります。
欽山|小学生以下は原則不可。ただし子どもが入れる期間がある
「お客様に快適にお過ごしいただくために、小学生以下のお子様(乳・幼児を含む)のご宿泊および ご入館をお断りしております。」
「但し、春休み・夏休み、年末年始を除く冬休み期間及び特定期間は、お子様もご一緒にご家族皆様で ご利用いただけるお子様入館期間を設けております。」
読み飛ばしやすいのが「年末年始を除く冬休み期間」という部分です。冬休みなら大丈夫と思って年末に予約しようとすると、対象外になります。
逆に言えば、春休み・夏休みは家族で泊まれます。実際、備品にはベビーベッド・ベビーカー・ベビーチェアー・お子様用便座が並んでいます。
中の坊瑞苑|13歳未満は利用できない
「大人のための空間 ゆっくりお過ごしいただくため、13歳未満のお子様の ご利用はできません。」
「和食レストラン 「旬彩 猪名野」 ご宿泊でないお客様や、お子様もご利用いただけます。」
宿泊は13歳未満不可ですが、館内の和食レストランだけは子どもも入れます。食事に立ち寄るという使い方はできます。
高山荘 華野|12歳以下は入館できない
「当館は、静謐で優雅な大人の時間をお過ごしいただくため、12歳以下(乳幼児を含む)のお子様のご入館をお断りしております。」
宿泊だけでなく入館そのものが対象です。上の子が中学生でも、下の子が12歳以下なら一緒には入れません。
よくある質問
- Q有馬温泉で赤ちゃん連れでも泊まれる宿はありますか?
- A
あります。元湯龍泉閣は「ご提供できるサービスは50種類を超える」としており、兵衛向陽閣は「ベビーベッド(各大浴場に設置)」、有馬御苑は「バンボチェア」「おむつ用バケツ」「ベビーソープ」を貸出品に挙げています。御幸荘花結びも「ベビーチェアー、ベビーバス、ゆりかご」を用意しています(2026年8月8日確認)。
- Q子どもが泊まれない宿はどこですか?
- A
公式サイトで確認できたのは3軒です。欽山は「小学生以下のお子様(乳・幼児を含む)のご宿泊および ご入館をお断りしております」、中の坊瑞苑は「13歳未満のお子様の ご利用はできません」、高山荘 華野は「12歳以下(乳幼児を含む)のお子様のご入館をお断りしております」としています。ただし欽山には「お子様入館期間」があります(2026年8月8日確認)。
- Q子どもの宿泊料金はどのように決まりますか?
- A
宿によって基準が違います。御幸荘花結びは学年で分け「高学年は大人の宿泊料の70%、低学年は大人料金50%です。」としています。月光園 游月山荘は食事の内容で分け、大人に準ずる食事なら「大人様の70%のご料金」、子ども用の食事なら「大人様の50%のご料金」です。元湯龍泉閣は小学生でお子様御膳を選んだ場合「365日同一料金9900円(税込)」としています。
- Q3歳未満の子どもは無料ですか?
- A
宿によります。御幸荘花結びは「3才未満のお客様は基本的に無料です。(布団・浴衣等何もつきません)」としており、布団も浴衣も付かない添い寝が前提です。同じ宿でも「お料理・お布団等何も要らない幼児様は館内使用料として3,300円」という区分があるので、何を付けるかで変わります。有馬瑞宝園には「添い寝幼児無料」のプランがあります。
- Qプールがある宿はありますか?
- A
2軒あります。元湯龍泉閣は「年中楽しめる温水プール」があり、季節を問わず入れます。有馬グランドホテルは屋外で、「有馬で最大!緑に囲まれたガーテンプール」を夏季に開けています。開催期間は年によって変わるので、公式サイトでご確認ください。
- Q赤ちゃんを温泉に入れても大丈夫ですか?
- A
入浴の可否や時間は、お子さんの月齢や体調によって変わります。編集部から一律の判断をお伝えすることはできませんので、気になる場合はかかりつけの医療機関や宿へ直接ご相談ください。
まとめ|有馬は「泊まれるか」を先に確かめる
- 赤ちゃん連れ → 元湯龍泉閣・有馬御苑(貸出品が多い)
- 大浴場に一緒に入りたい → 兵衛向陽閣(各大浴場にベビーベッド)
- 子どもを遊ばせたい → 元湯龍泉閣(温水プール)・有馬グランドホテル(夏のガーデンプール)
- 繁忙期に行く → 元湯龍泉閣(子どもは365日同一料金)
- よく食べる子がいる → 月光園 游月山荘(大人に準ずる会席を選べる)
- きょうだいで学年が離れている → 御幸荘花結び(学年ごとに料金が決まっている)
有馬は宿の数のわりに、子連れの受け入れ方の幅が広い温泉地です。気になる宿を見つけたら、料金を調べる前に、子どもが泊まれるかを公式サイトで確かめてください。そこだけは、あとから交渉できません。
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